「中年男 WR250R⇔X互換仕様を作り上げる前に相違点を理解する」
RとXの大きな4つの相違点
1.フロント、リアそれぞれのホイール径
2.フロントブレーキディスクローター径
3.リアスプロケット丁数
4.フロント、リアそれぞれのスプリングレート
※ 仕様の詳細比較表は最下部に掲載
相違点の詳細
1.フロント、リアそれぞれのホイール径
WR250Rフロント21インチ・リア18インチ
WR250Xフロント・リア共に17インチ(小径化)
ヤフオクで落札したホイールは、純正ホイールにチューブレス加工(純正はチューブ)をしているものに中古タイヤが装着されていました。多少、リムにキズはありましたが使用上の問題はなさそうで、このままの状態でも使用できる状態になので追加出費は少ない(またはゼロ)かな。
※目立ったキズが確認できなかったとしても、ベアリング不良やホイール自体の歪みで高回転時にブレが発生する可能性あり。
WRはフロント倒立フォークなのでインナーチューブが下側になります。走行時に飛び石や泥からインナーチューブを保護するためにプラスチックのガードが付いています。
タイヤの断面は接地面が弧を描いており、タイヤの横幅が一番広い部分に接触しないようガードに切れ込みが入っています。
WR250RとXではホイール径が異なるため、タイヤの横幅が一番広い部分も異なります。そのため、WR250RとXではフォークガードの形状も微妙に異なっており、WR250R用のフォークガードを一部切断する必要があります。
また、ブレーキラインもWR250Xの17インチホイールに対応するため、Rより車軸側を通すようなラインに変更されています。ここは作業しながらクリアランス状況をみて調整していくつもりです。
2.フロントブレーキディスクローター径
WR250R ディスク250φ
WR250X ディスク298φ(大径化)
ローターを大径化するとストッピングパワーを得ると同時にコントロールのしやすさを実現できます。公道における法定速度と路面状況やタイヤの性能を考えれば、ここまで大径化する必要性を感じませんが、WRというバイクはハイレベルな性能条件を満たすことが命題とされているバイクなので徹底していますね(笑)
ローター径のギャップを考慮したWR250RとXの互換をしやすくするため、現実的な方法2つあります。
a)純正キャリーパーステーに部材を継ぎ足してブレーキパッドでディスクを挟む部分を外径側にオフセットする方法
b)WR250XホイールをWR250Rのハブに交換し、ディスクローターもWR250Rに交換する方法
WR250RからXへの一方通行だけなら、フォークをまるっと交換といったダイナミックな方法も考えられますが、互換性を活かしてダートを含むか含まないかで履き替えするつもりなので、WR250Rベースに大きく手を入れるようなカスタムは考えていません。b)の方法はスポークを全部外して作業する必要がありますので今回は a)の方法にします。
3.リアスプロケット丁数
WR250R 43丁
WR250X 42丁(ロング化)
スプロケットだけ見ればロング(エンジン回転数が同じならより速度が上がる)ですがホイールインチ径が18インチから17インチのショート(エンジン回転数が同じならより速度が下がる)となっているので、ホイール外周のみで計算すると、R(18インチ・43丁)よりX(17インチ・42丁)の方がショートとなっています。私のような素人ライダーには体感的に判るレベルではないですがね(*´ω`*)
私が落札したリアホイールにはXAM製の41丁が付けられており、更にロング仕様となっていました。現在、WR250Rのスプロケットを48丁にしており、チェーンコマ数も純正108コマに対して110コマと長くなっています。互換しやすさを考えた時、都度チェーンをかけ替えるのも時間がかかりますので、110コマのチェーンのままモタードホイールを取り付けしたい場合は、スプロケットの丁数を増やす必要があります。WR250X仕様は高速道路を使ったツーリングも想定しているので、110コマでの最少丁数を計算すると43丁でもいける気がしますが、チェーンが伸びた時に引き幅が少なくなることを考えてバッファをとって44丁にします。
4.フロント、リアそれぞれのスプリングレート
スプリングレートの情報を集めきれなかったので不明ですが、WR250XのスプリングレートはRより高くなっているそうです。
WR250Rのスプリングレートがスポーツ走行下で問題となるのはブレーキング時のフロントフォークの沈み込みにあります。オンロードはオフロードより急制動のパワーをタイヤが受け止められるので、より高速域からの急制動か可能となりストッピングパワーが増えてフロントフォークが沈み込みやすくなります。これらのことを想定してメーカーはバネレートを高くしているのだと思います。
さすがに互換性は悪く、スプリングの付け替えはバラしての作業となるので時間がかかり過ぎます。WR250Rのスプリングのまま17インチホイールに付け替えた場合、オンロードでの沈み込みによりフロントが立ちやすくコーナリングに進入する際にノーマルのWR250Xより切れ込みやすくなりますが、交換作業時間のトレードオフでスプリングはWR250Rのままにします。
TO DO リスト
フロント周りでやること
- 17インチホイール入手(済)
- キャリパーサポート入手
- フォークガード一部切断
- ブレーキライン調整
リア周りでやること
- 17インチホイール入手(済)
- スプロケット交換
WR250R | WR250X | 差分(R対比) | |
---|---|---|---|
型式 | DG15J | DG15J | - |
排気量 | 249cc | 249cc | - |
発売開始年 | 2007年 | 2007年 | - |
燃料消費率 | 34.0 km/L ( 60 km/h走行時) | 34.0 km/L ( 60 km/h走行時) | - |
燃料タンク容量 | 7.6リットル | 7.6リットル | - |
航続可能距離 | 258.4km(概算値) | 258.4km(概算値) | - |
燃料供給方式 | インジェクション | インジェクション | - |
エンジンタイプ | 水冷4ストローク・単気筒DOHC4バルブ | 水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒 | - |
エンジン始動方式 | セルフスターター | セルフスターター | - |
最高出力 | 31ps(23kw)/10000rpm | 31ps(23kw)/10000rpm | - |
最大トルク | 2.4kg・m(24N・m)/8000rpm | 2.4kg・m(24N・m)/8000rpm | - |
車体重量(乾燥重量) | 123kg | 125kg | +2kg |
車体重量(装備重量) | 135(概算値)kg | 137(概算値)kg | +2kg |
パワーウエイトレシオ | 4.0kg/PS | 4.0kg/PS | - |
全長・全高・全幅 | 2190mm × 1235mm × 810mm | 2125mm × 1190mm × 810mm | 全長-65mm/全高-45mm |
シート高 | 895mm | 870mm | -25mm |
フロントタイヤサイズ | 80/100-21 51P | 110/70R17 54H | -4インチ |
リアタイヤサイズ | 120/80-18 62P | 140/70R17 66H | -1インチ |
標準装着プラグ | CR9EK | CR9EK | - |
プラグ使用本数 | 1本 | 1本 | - |
エンジンオイル全量 | 1.5L | 1.5L | - |
オイル交換時 | 1.3L | 1.3L | - |
エレメント交換時 | 1.4L | 1.4L | - |
フロントウインカー定格 | 12V 10w | 12V 10w | - |
スプロケットサイズ | ドライブ(前)13T | ドライブ(前)13T | - |
ドリブン(後)43T | ドリブン(後)42T | -1T | |
チェーンサイズ | 520 / 108リンク | 520 / 108リンク | - |
バッテリー型式 | YTZ7S | YTZ7S | - |
ヘッドライト | 12V 60w/55w | 12V 60w/55w | - |
ライトタイプ:H4 | ライトタイプ:H4 | - | |
ヘッドライト備考 | 12V 60w/55w | 12V 60w/55w | - |
リアウインカー定格 | 12V 10w | 12V 10w | - |
原動機型式 | G363E | G363E | - |
ボア | 77.0mm | 77.0mm | - |
ストローク | 53.6mm | 53.6mm | - |
圧縮比 | 11.8:1 | 11.8:1 | - |
点火方式 | T.C.I.(トランジスタ式) | T.C.I.(トランジスタ式) | - |
エンジン潤滑方式 | 強制圧送ウェットサンプ | 強制圧送ウェットサンプ | - |
フレーム形式 | セミダブルクレードル | セミダブルクレードル | - |
最小回転半径 | 2.3m | 2.3m | - |
キャスター角度 | 27.3度 | 26.0度 | -1.3度 |
トレール量 | 113.0mm | 81.0mm | -32.0mm |
最低地上高 | 300mm | 260mm | -40mm |
軸間距離 | 1425.0mm | 1435.0mm | +10.0mm |
定員 | 2人 | 2人 | - |
燃料タンクリザーブ容量 | 2.1L | 2.1L | - |
フロントブレーキ形式 | 油圧式シングルディスク | 油圧式シングルディスク | - |
リヤブレーキ形式 | 油圧式シングルディスク | 油圧式シングルディスク | - |
フロント懸架装置・サスペンションデータ | テレスコピック | テレスコピック | - |
フロントサスペンションストローク | - | - | - |
フロントフォークタイプ | 倒立フォーク | 倒立フォーク | - |
フロントフォーク径 | - | - | - |
リア懸架装置・サスペンションデータ | スイングアーム | スイングアーム | - |
リアショック本数 | 1本 | 1本 | - |
リアサスペンションストローク | - | - | - |
リアホイールトラベル | - | - | - |
ABS | 無 | 無 | - |
駆動方式 | チェーン | チェーン | - |
デファレンシャルオイル量(リットル) | - | - | - |
ヘルメット収納スペース | 無 | 無 | - |
ミラー取り付けネジ穴径 | 10mm | 10mm | - |
燃料計 | 無 | 無 | - |
時計 | 無 | 無 | - |
ハザード | 無 | 無 | - |
盗難防止装置 | 無 | 無 | - |
テールライト備考 | LED | LED | - |
フロントウインカー球形式 | G18 | G18 | - |
クラッチ形式 | 湿式多板 | 湿式多板 | - |
変速機形式 | リターン式 | リターン式 | - |
ギア数 | 6速 | 6速 | - |
ギア比 | 2.642 1.812 1.318 1.040 0.888 0.785 |
2.642 1.812 1.318 1.040 0.888 0.785 |
- |
一次減速比 | 3.12 | 3.12 | - |
二次減速比 | 3.308 | 3.231 | -0.077 |