バイクのある生活 リターンズ

    XLR250Rを降りてから20年。40半ばにして、ライダー復活を果たした中年男のブログである。

【RMX-250S(SJ14A)再生プロジェクト】Part 8(シリンダー清掃②)

 

本格的なシリンダー清掃に取りかかります!

排気デバイスを取り出した後の挿入孔f:id:masatani1969:20180715172653j:plain向こうに燃焼室が見える!排気デバイスが収まるオーバル形状と排気デバイスの形状の精度が悪い(隙間が多い)と、ココに排気ガス諸々が流入してくる。逆に精度が高いと僅かな汚れでもデバイス自体が可動しなくなってしまいます。

他にシリンダーに付いているものは無いかな?と見回していると、排気側のメタルガスケットの除去を忘れてました(^_^;)

周辺には排気モレによる2stオイルが夥しく付着しています。恐らく、オフロード走行とエンジンの振動でチャンバー接続ボルトが緩んで排気モレを起こしていたのではないかと推察しています。ネジロック剤が使われている場所なんだけどなぁ…慣らし運転が終わった時に増し締め忘れたかな?

ガスケットは新品のものに交換しますので、シリンダーを傷つけないようマイナスドライバーでガスケットを破壊しながら取り出しました。f:id:masatani1969:20180715172808j:plainお役目ご苦労さまでした!

これでシリンダーにはスタッドボルトと圧入されている部品以外に付いているものが無くなりましたので、本格的に清掃をしていきます。まずは何と言っても排気デバイス周辺。複雑な形状に重油のような油汚れが堆積しており、ウエスで拭ったり塗装はがし剤を塗布してみたり根気強く落としていきます。f:id:masatani1969:20180720155549j:plainようやく形状や孔が判別できるようになってきました。設計者もこの場所に排気ガス流入してくることを想定していたようで、ガスや油のドレン孔が付いています。1箇所目(緑)は排気ポートに貫通しており、負圧で吸い出すことを目的としているように思えます。2箇所目(赤)はドレホースを通してシリンダー外へ。

ここで最初の状態を思い出して欲しい!f:id:masatani1969:20180715172609j:plainそう、この堆積をみるとドレン孔は完全に塞がってます。一度塞がってしまうと排出経路がなくなるので堆積スピードが加速し、デバイスを貫通しているシャフトの隙間から左右に漏れてきます。かといってドレン用の孔を太くすると、その孔が2次排気口みたいになってしまうので、小まめに清掃するのが最適解なのかもしれませんね。

排気ポート側は乾いたカーボンの汚れが付着していましたが、層が薄かったため塗装はがし剤を塗布してウエスで拭き取れば素直に汚れが落ちました。f:id:masatani1969:20180715172757j:plain排気ポート研磨をやるかやらないか…検討中です(^_^;)

これでひと通り排気経路の清掃は終了。f:id:masatani1969:20180715172812j:plain

2stエンジンの吸気経路は、4stと異なりクランクケースからシリンダー内筒の外側にあるポートを通って燃焼室に気化ガスが送られます。2stオイルとガソリンの混合されたガスがポートに付着していたので、塗料はがし剤で溶解させてウエスで拭き取り綺麗にしました。清掃しなくても大して問題にはなりませんが、清掃できる場所だったので徹底的に汚れを落としておきましょう!

f:id:masatani1969:20180718162954j:plain

f:id:masatani1969:20180718163003j:plain吸気ポートの研磨は形状的に難しい。排気ポートより研磨したい。

清掃も最後の工程で外側のアルミ錆び落とし。リューターにステンレスブラシを付け、錆びと油を同時に削り、紙やすり#400で表面を滑らかにしていきます。シリンダーヘッドもそうですが、シリンダーは鋳造で作られていて、砂型にアルミを流し込んで成型しているため、表面がザラザラとした凹凸があります。その凹凸に油や水が付着して錆び・汚れとなっていくため、シリンダー自体を鏡面とまではいかないまでも、汚れが付着しにくい(付着しても落としやすい)ような表面まで研磨してみようと思います。f:id:masatani1969:20180718163016j:plain

f:id:masatani1969:20180718162959j:plain指で表面をなぞってもザラザラと引っ掛かる部分が少なくなってきたところで日没終了。

 

腰上部品としては最大の表面積となりますので、作業終了までに時間がかかる見通しです。