【RMX-250S(SJ14A)再生プロジェクト】Part 9(シリンダー清掃③)
2018年の7月は異常な暑さが連日続いてます。日陰とはいえ、外でレストア作業をやっていると汗が滴り落ちてきます。
吸気ポートはその形状が研磨しづらいので諦め、排気ポートの研磨をしました。【研磨前】
鋳造型の合わせ部分が少し段付きになって縦の筋が見えます。表面もザラザラで、指でなぞるとザラザラの感触が伝わってきます。
段付きの部分はリューターで荒く削って強めの研磨で均し、あとはひたすら紙やすりで表面を整えていきます。排気ポートは指2本を入れるのがギリギリの大きさなため、地道に指先で紙やすりをスリスリする作業以外の方法がなく、思った以上に時間がかかりました。リューターのビットを色々揃えれば、もっと楽に作業できたかもしれません。【研磨後】
指でなぞっても引っ掛かる感じが消え、合わせ部分も気にならなくなりました。2stエンジンは燃焼したガスが排気される負圧によって燃焼前の気化ガスが燃焼室に送り込まれる仕組みであるため、排気ガスの流れをスムーズにすることは吸気系統のチューンナップと同じ効果になります。ポートを拡大した訳ではないので、体感できる効果は得られないと思います…完全に自己満足の世界です(^_^;)
次に表面磨きの続き【研磨中】
やはり表面積が広いことに加えて砂型の凸凹が大きいため、なかなか綺麗に仕上がりません。リューターのビットを削るチカラが強いものに換えてゴリゴリ削ってみたところ、かなりイイ感じになってきました。磨き用のビットに換えて表面を整えて終了。【研磨終了】
クランクケースへ接合させる台座部分は特に表面の凸凹具合が大きいため、ある程度磨いたところで止めておきました。シリンダーヘッドもアルミ光沢が出るまで磨いているので、組み上げた時に腰上だけ異様に綺麗なエンジンに仕上がることでしょう(^_^)b
そろそろ仕上げに近づいてきました。面研をやります!【面研前】
残っていたスタッドボルトをダブルナット方式で抜き、シリンダーヘッドの合わせ面をオイルストーンで面研。 【面研後】
シリンダーヘッド側も面研しているので、新品のガスケットを挟んで規程トルクで締め上げれば圧縮漏れを起こすなんてことは考えにくいです!次はクランクケース側の面研です。ダウエルピンが邪魔ですが、差し替えるのも面倒なのでこのまま作業します。
【面研後】
シリンダー筒を取り巻くポートですが、写真上下右は吸気ポートで気化ガソリンが通り、写真左のポートはウォータージャケットになります。写真では判りにくいですが、ウォータージャケット周辺だけ砂型の粗さが違うので綺麗な面ができているか少し不安です。これは鋳造型を作る工程での個体差だと思います。
シリンダー清掃の全工程が終了したので、消耗部品を付けて組み上げれば腰上OHをしたエンジンの完成です!
きっとエンジン始動できるはず!!