【RMX-250S(SJ14A)再生プロジェクト】Part 3(キャブレター清掃②)
サービスマニュアルにキャブレターの分解方法を記載していますが、やはり初めて作業をする人にとっては判りづらいかもしれません。最近のバイクはFIで燃調管理をしていますので、キャブレター構造を理解しなくても問題はありませんが、キャブレター搭載バイクのレストアをチャレンジする人は、キャブレターの部品毎の機能を理解しておいた方がいいと思います。始動性、低速~高速のパワーやエンジン回転の伸び、加速感といったバイク味付けを決めるのはキャブレターのセッティングによるところが大きいです。
※大口径のキャブレターに入れ替えて、排気系チューンとキャブレターセッティングが決まれば、アクセルを開ける度にフロントタイヤがポンポン浮くパワーを出せます!
フロート室側にある4つのプラスネジを外してキャブレター本体とフロート室を分離します。キャブレタートップはアクセルワイヤーを外した時と同様にトップ自体を緩めてスロットルバルブ自体を引き抜きます。
フロートはバルブニードルを引っ掛けてピンで固定されており、ピンを抜くとフロートとバルブニードルが一緒にキャブレターから外せます。
フロート室(写真右下)にはガソリンが揮発して固形物しかありませんでした(-_-)
フロート室底面にはガソリンがヘドロ化した物体!放置期間の長さを感じます。異物を全部取り出して清掃です。フロート室との接合部分のOリング(写真では除去後)は新品に交換します。
左)メインジェット、右)パイロットジェット
メインジェットはガソリンに含まれる水分で錆びています。パイロットジェットはネジ部分が固着して、キャブレターから外すのに難儀しました。清掃して再利用をできなくはないですが、重要な部品の割りに値段は安いので新品に交換します。
カーボン付着汚れを綺麗にするには「塗料はがし剤」が有効との情報があったので、近くのホームセンターで買ってきました。試しに使ってみます。化学に弱いので何がどう良いのかサッパリ判りませんが、PRO仕様という表示があったものをチョイス(^_^.) お値段1,200円前後
刷毛でフロート室の内側に塗布してみたところ、固着した汚れがみるみる溶解しています! パッキンの隙間に入り込んで固着していたガソリンもジェル状に変化し、ウエスで拭き取れば綺麗になりました!塗布1回目ウエス拭き取り後
2~3回塗布して綺麗に拭き取り、フロート室内部はピカピカになりました!
一方、フロート室の表面はアルミ錆で覆われてます。目の細かいスチールウールを使ってひたすら人力で錆びを削って落としていきます。入り組んだ箇所は竹串にスチールウールを巻いてゴシゴシ擦っていきます。人力で頑張る前
人力で頑張った後
同様にキャブレター本体の表面もスチールウールで錆びを削って落としていきます。人力で頑張る前
人力で頑張った後
最寄のバイクショップでガスケットやOリングなど、整備交換する消耗品を発注していましたので、一式を交換して組み立てました。前述したメインジェット、パイロットジェットも新品に交換しています。念のため、ニードルジェットの段数も確認しましたが、標準の3段目でクリップされていることを確認しました。取り外した時から比べると見違えるように綺麗になりました。ホース類の取り付けは、エンジンに取り付ける直前に行います。まだやり足らないことはありますが、ひとまずパーツクリーナーをたっぷり吹いてラップで密封して保管しておきます。
次はシリンダーの清掃にとりかかります!